【心理学コラム】マーケターが身につけるべき3つの思考法!だから、あなたは結果が出ない?
あなたは普段、物事を考えるときにどんなことに着目して考えているだろうか?
実は、人には無意識なうちに思考のパターンができている。
一番分かりやすいのが、商品を買う時だ。
例えば、スーパーで買い物をする時には、10円単位まで見て商品を決めている人が多い。しかし、友達と洋服を買ったりする時に、数十円単位まで気を配って見ているだろうか?
恐らく、そこまでの単位を見て意思決定をしている人は少ない。
このように場面によって思考のパターンというのは無意識のうちに変わっているのだ。
ケースバイケースで生まれる思考の偏り
冒頭でも少し話に出したが、人間は誰しも思考に偏りを持っている。
最も分かりやすいのは、物事に対する価値の見出し方だ。
「価格の安さ」「品質の良さ」「機能性の高さ」は商品を買う時によく見る項目ではないだろうか?
これらは、実は決定の場面によって価値の基準が変わったり、その人の状況によっても基準が変わってくる。
例えば、会社員であれば給料が出た時は気持ちが大きくなって、吞み会で散財したり、高い買い物したりするケースが増える。
一方で、給料日前になると、ランチを安く済ませたり、衝動買いをしなくなったりする。
このように、1ヶ月単位、もっと言えば1日単位でも場面や状況によって価値が変わっているのだ。
意外とこの事実に気付かずにマーケティング施策を考えようとする人は多い。
まずは、このケースバイケースで意思決定が変わるということを覚えておこう。
「頭が良い」の本質的な3つの要素
実のところ、頭良いといわれている人ほど、ケースバイケースの思考の違いに気付かないケースがあったりする。
世の中で頭が良いという人の特長としてよく返ってくる内容は、「頭の回転の速さ」「知っている知識の量」の概ね2つのに該当することが多い。
日本の大学の入学試験ではこの2つを問われる問題が多く、訓練で可能な内容だ。
例えば、大学入学共通テスト(センター試験)で問われる内容はいかに内容を暗記して、正しく間違いなく解けるかという問題が大半だ。
中高一貫校などでは、6年という期間を用意することで、試験勉強に対するスタート開始時間を早めることで対策している。
このように対策を早く練られれば、クリアできるような仕組みになっているのが、現代の入試問題だ。
そして、これらの内容は早慶上智レベルまでほとんど変わらない。
本当に頭の良し悪しを問われるのは国公立受験が多く、例として挙げるなら東大の整数問題なんかは顕著に分かりやすい。
では、いったい本当に差を分けているものは何か?
それは、「思考の深さ」という項目が該当する。つまり、頭の良さというのは以下の3つに分解することができるというわけだ。
人はこれらを複合的に使うことで、創造を行っている。
誤解されがちだが、頭が悪いといわれるような人でも、どれか得意なジャンルを持っていたりするものだ。
ちなみに、私も速さという部分では少し苦手意識があったりする。
頭が良いという評価をされている人の中に、思考の違いに気付かないというケースが多い理由は、なまじ回転が速いため、自分の知っている知識の中から、すぐに答えを出してしまう傾向があるからだ。
良い大学に入っていたり、自分は頭が良いと自負していたりする人の方が、むしろ「頭が良いと思われないといけない」というバイアス(偏見)が入り、早く答えを出そうとしてしまう。
では、そうならないために、どうやって考えればいいのか?というのが本記事の本題となる。
思考の深さを鍛える3つの思考法
思考の深さも実はある程度は訓練によって磨きをかけることができる。
それが以下の3つの思考法だ。
- ロジカルシンキング
- クリティカルシンキング
- ラテラルシンキング
最近の日本語は横文字ばかりで嫌になってしまいそう。と思ったあなたにも丁寧に解説するので、もう少しお付き合いいただきたい。
では、これらの3つの思考法についてみていこう。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、物事を論理的に考える力のことだ。
例えば、学校の宿題で、自分の意見を述べる課題があったとする。
まず、自分の意見を明確にする。「学校の制服はあった方がいい」というのが自分の意見だとしよう。
次に、その意見を支える理由を考える。
「制服があれば、毎日何を着ればいいか悩まなくて済む」「みんな同じ服装なので、見た目で差がつかない」などが理由になる。
さらに、反対意見も考えてみる。「私服の方が個性を表現できる」などの項目を挙げていく。
この反対意見に対しては、「制服でも、ボタンやリボンなどで個性を表現できる」と反論できる。
自分の意見を明確にし、理由を考え、反対意見も想定して反論を用意する。
これがロジカルシンキングの基本的な流れだ。
ロジカルシンキングは基本的に事実Aに対して、意見を述べたり、仮説を作ったりする時に使用する思考法だ。
ロジカルシンキングのメリットは、自分の考えを筋道立てて説明できるようになるので、相手にも伝わりやすくなったり、一貫した主張を貫くために役に立つ。
会議の資料を作ったり、現在私が書いているような文章作成において、納得感を演出できたりする。
ロジカルシンキングに必要な要素は「根拠となる情報やデータ」「物事に矛盾を生ませない構築力」「事実を受け止める素直さ」の3つが絶対的に必要になる。
ロジカルシンキング自体は実際さほど難しいものではなく、ビジネスパーソンであればかなり多くの人が習得している思考法だ。
クリティカルシンキング
クリティカルシンキングとは、物事を批判的に考える力のことだ。
例えば、ニュースで「○○が健康に良い」と報道されたとする。
クリティカルシンキングを使わない人は、そのまま鵜呑みにしてしまうかもしれない。
しかし、クリティカルシンキングを使う人は、まず、その情報の信ぴょう性を確認する。
「どこから出た情報なのか」「研究方法は適切だったのか」「他の研究結果と比べてどうか」などを検討していく。
そして、自分なりの判断を下す。
「この情報は信頼できる」「もう少し様子を見た方が良さそう」というように、情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考える。
上記のような情報の信ぴょう性を確かめるために、行う思考法がクリティカルシンキングとなる。
特に、AI生成コンテンツやインフルエンサーと言った、個人の見解やフェイク情報が氾濫する現代社会において、クリティカルシンキングが操れるのは非常に強力だ。
また、クリティカルシンキングは物事の本質を見抜く力も養える。
表面的な情報に惑わされず、真の問題点を発見できるように、世の中の常識から疑ったりするのも含まれる。
クリティカルシンキングに必要な要素は、「情報を鵜呑みにしない姿勢」「多角的に検討する習慣」「自分の頭で考える勇気」の3つが不可欠だ。
ロジカルシンキングを行っていく際の仮説や情報潰しとしても有効なため、これらは2つセットでできるようにしておくと良いだろう。
批判的思考と否定的思考は意味合いが異なるので、注意しよう。ヤフコメの大半は否定的思考だ。
ラテラルシンキング
ラテラルシンキングとは、物事を横向きに考える力のことだ。
例えば、「コーヒーショップを経営するにはどうすればいい?」と考えるとする。
ラテラルシンキングを使わない人は、「おいしいコーヒーを提供する」「居心地の良い空間を作る」「コーヒー豆を販売する」など、お店の中身的な発想しかできないかもしれない。
しかし、ラテラルシンキングを使う人は、「コーヒー豆を使った枕を売る」「農家向けのコーヒー肥料の販売をする」など、飲み物や空間の枠にとらわれない発想ができる。
簡単にいえば、コーヒーショップとはなんぞや?から思考していくスタイルだ。
ラテラルシンキングは、従来の発想を超えた新しいアイデアを生み出すために非常に重要な思考法だ。
ラテラルシンキングのメリットは、独創的なアイデアを生み出せることにある。
他社との差別化を図ったり、新しい市場を開拓したり、問題解決の選択肢が増えるので、より良い解決策を見つけられる可能性が高くなる。
ラテラルシンキングに必要な要素は、「既存の枠組みにとらわれない柔軟性」「自由な発想力」「可能性を否定しない」の3つが欠かせない。
ロジカルシンキングが縦型の思考であるのに対して、ラテラルシンキングは横型の思考となる。
まとめると以下のような関係性になる。
3つの思考を組み合わせた場合の例題
こんな感じに偉そうに語ってきたが「じゃあ、あんたはできんの?」のという話に行きつくだろう。
今回は例題として簡単な思考問題を用意した。ぜひ、一緒に問いて遊んでみて欲しい。
では、これらの3つの思考法を使ってお店を構築してみよう。
まずは、ラテラルシンキングを使ってお店のコンセプト例をいくつか出してみる。
- 富士山の写真を使った展示会
- 富士山をプリントしたTシャツを使ったアパレル店
- 富士山の絵画を使った銭湯
- 富士山に登頂する体験を味わえるアミューズメント
- 富士山という新しい品種の金魚を販売する
出していくとキリがないので、とりあえず5つからクリティカルシンキングを行って、情報を整理していく。
- 富士山の写真を使った展示会⇒葛飾北斎の絵画展の方が良くない?
- 富士山をプリントしたTシャツを使ったアパレル店⇒既存でもあるよね?
- 富士山の絵画を使った銭湯⇒富士山が見える温泉で良くない?
- 富士山に登頂する体験を味わえるアミューズメント⇒投資回収できる?
- 富士山という新しい品種の金魚を販売する⇒どうやって富士山を表現?
批判的な意見が出そろったタイミングで、ロジカルシンキングを行っていく。
この中で最もビジネス的なハードルが低く、ニーズがあるものは?
Google検索の上位で富士山をみたいと検索した場合、上位にくるのは観光地ばかりだ。
つまり、日本人の大半は富士山というパワースポットをみてエネルギーを貰いたいというのが、根本にあるかもしれない。
では、海外顧客に対して、富士山という文化をみせるのはどうだろうか。
上記の中で参入が難しくなく、日本を感じられるものは「温泉」「金魚」「絵画」ではないだろうか?
NFTアートでも日本は7位に入っていたし、体験型にすれば比較的可能性は高そうだ。
葛飾北斎の絵をバックに金魚や温泉を楽しめるファミリー型の施設を出そう。
施設では富士山の写真やTシャツを販売してマネタイズもできそうだ。
日本には趣味で写真をやっている人達もいるので、売れた写真の枚数にインセンティブを払うという形にしてたくさんの種類をカードとして売り出せば、収集癖のある方の囲い込み戦略も組める。
簡単に作ったにせよ、意外にもまともなプランができたのではないだろうか?
このように3つの思考を組み合わせば、アイディアを作るのはさほど難しくない。果たして、あなたはどのようなプランを思い付いただろうか?
正解は1つではないので、色々と思考を巡らせて「思考の深さ」を磨いていって欲しい。
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