【マーケ転職編】Webマーケティングの転職で後悔する企業と失敗例|成長と作業の現実を解説!
Webマーケターとして転職をしたものの後悔する人は少なくない。
若者を中心にWebマーケティングは人気のある仕事だが、そのイメージとは裏腹に仕事はかなり大変だ。
Webマーケティングのイメージとしてよく挙げられるのは企画をして、みんなに知ってもらうような華やかなものが多い。
しかし、その華やかなイメージの裏側では「緻密な作業」や「努力」が行われている。
このようなギャップがWebマーケター職に就いてギャップを生んでいると推測される。
今回はそんなギャップ打ちのめされないために、Webマーケターの転職での後悔を紹介していく。
Webマーケティングの仕事内容を理解している前提で話を進めていくので、まだの方はこの記事をチェック⇒【マーケ初心者】へ贈るWebマーケティングの仕事内容「WebサイトのSEOを例に解説!」
Webマーケターの後悔は環境要因と個人要因の2つ
Webマーケターとしての後悔は基本的に以下の2つの要因に左右される。
- 環境要因:自身の裁量を越える問題
- 個人要因:自身の裁量内で解決できる問題
当然だが、人の満足度や幸福度には「環境要因」と「個人要因」の2つの側面が大きく関与している。それは人生の大半を過ごす仕事においても同様だ。
これらをしっかりと見極めることで己が取るべき方法性がみえてくる。
環境要因:自身の裁量を越える問題
はじめに押さえおくべきなのが「環境要因」だ。
仕事において環境要因に該当するのが、企業の仕組みや人間関係が主な内容として挙げられる。
簡単にいえば、自身の努力や行動で大きく変更ができないものを環境要因として考えるべきである。
例えば、天気や地震といった天災を個人の力で何とかしようと思うのが環境要因を変更するということだ。
会社でいえば、自身の所有する裁量以上のことに手や口を出すことを指す。
上司の性格を変えようと思うのは、自身の裁量を越えている問題だ。他にも業界の業績全体を変更するようなことは基本的に難しい。
このように個人の裁量を越える問題で環境要因となる。
個人要因:自身の裁量内で解決できる問題
一方で、「個人要因」というのは自身の努力や工夫で何とかなる問題を指す。
多くの方は環境要因と個人要因を混同してしまうことが多いが、大きな違いがあるのは押さえておくべきポイントだ。
例えば、雨が降った時に備えて折りたたみ傘を準備しておくという悲観的準備などが個人要因で何とかなるものと考えると分かりやすい。
会社でいえば、自身の担当する業務内での改善や工夫を指す。
上司の性格は変えられないが、個人としてコミュニケーションの取り方を見直して実行するなどある程度自身でコントロールできる。
性格や仕事の適正については人の個性によって左右されるため、そもそも自分に向いていないのであれば個人要因となる。
合わせて読みたい⇒【マーケ初心者】が理解すべきWebマーケティングの向き不向きを徹底分析
後悔は自身で何もできない不甲斐なさか自身で行動に起こせないことによって起こるということだ。
Webマーケターが転職で後悔する企業の特長5選
上記の前提を元に、企業側の問題で後悔する場合の企業の特長を5つピックアップした。
基本的にこれらに該当すれば、マーケターに関わらず転職で失敗したのと同義になる。
- チームメンバーの関係値が悪く仕事が進まない
- 指揮系統が複数あるような環境にいる
- 上司が感情的でメンバーが周囲がぴりついている
- 仕事内容に対してもらえる給料が少ない
- 企業文化が独特で自身の価値観と乖離している
このような特徴は環境要因となるため、自身で何とかしようと思う方が難しい。つまり、解決するには転職をして環境を変える方が効果的な内容だ。
これらは個別で存在するのではなく、複合的に絡みあっている。
例えば、上司が感情的に怒りぶつけるようなタイプであれば、チームメンバーの関係値が悪くなり、反対するメンバーで指揮系統を分けてしまったりする。
このように、そもそもの業務をする以前の問題であるというケースは多々ある。
マーケターとして働く以前に企業に問題があるケースは、どの職種でも転職の失敗になるということだ。
仕事選び以上に企業選びの方が失敗しやすい。マーケターがどうのこうの前にそっちを先に考えておこう。
Webマーケティングの転職で後悔する7つのこと
一方で、個人的な要因でWebマーケティング職が合わずに後悔するというケースを7つほどピックアップしてきた。
- 細かい作業を黙々とすることができなかった
- 知識がなくて何をしたらいいかわからない
- 明確な答えがなくて結果がでない
- 最新の情報を追えていなくて話についていけない
- 他の社員が優秀で発言の余地がない
- 時間に追われてほぼ事務みたいになっている
- 残業が多くなって体調を崩してしまう
よく挙げられるのはこのようなものだろう。
個人的にはWebマーケティングはめちゃくちゃ面白い仕事なのだが、世間的には上記の内容で後悔して離職する人は後を絶たない。
細かい作業を黙々とすることができなかった
Webマーケティングで最も多いであろうことは、地味な仕事への耐久性のなさだ。
ここで引っかかっているのであれば、Webマーケティングはやめた方がいい。
Webマーケティングは業界的に華やかにみえるが、それはユーザーの手元に届いた状態であって裏側はコツコツと地味な作業の積み重ねだ。
例えば、バナーの張り替え作業なんかは何ページにも渡って同じ作業を繰り返さなければならないし、データと睨めっこして優先順位を決めることも少ないない。
地味な単純作業をするから成果が出る部分があることは否めない。これが嫌いならWebマーケターはやめた方がいいだろう。
知識がなくて何をしたらいいかわからない
私からすると論外な話だが、Webマーケティングへの転職で未経験者あるあるだ。
Webマーケターへ転職しようと思っているにも関わらず、基本的な用語の学習ができていない人も少なくない。
面接で用語の意味を説明してもらっても、答えられないなんて人は正直大量にいる。
前の職場では、この状態で何人か入社させていたが、秒で飛ぶ結果となった。
Webマーケティングの現場では如何せん、時間がないことが多い。時間を割いて教えている時間なんてないに等しい。
最低限、もらった仕事の意味が分かるレベルで事前に学習しておいてもらわないと話にならないのだ。
まあ、そのレベルの人を取る企業にも問題はあるが…。
明確な答えがなくて結果がでない
Webマーケティングは基本的に正しい答えというのがない。
もちろん、各種媒体でのアルゴリズム上での結果が出る方法は体系化されている部分もあるが、周囲と同じことをやっていても意味がない。
上手くいきそうと想定したものが、外れたり、大した変化がないこともしばしばある。
そんな時にめげずに、色々と試してみるメンタルは必要だ。
上手いかなくても試し続けることで成果がでることもあるため、端的な勉強で成果を出そうと思っているような人には向かない。
とはいえ、ビジネス上のリスク範囲を越えれば、当たり前だが信用は失墜するし、基本的なビジネス感覚は必要だ。
最新の情報を追えていなくて話についていけない
これもホント論外な話だが、マーケターとして結果を出すには情報を常に追っておく必要がある。
Webマーケティングは、「インプット」と「アウトプット」の繰り返しが基本だ。
つまり、この基本であるインプットができていなければ当然、アウトプットの質が落ちるのは想像に難しくないだろう。
本気で市場価値を高めたいと思っているのであれば、勉強して当然で、勉強したくないのであれば勉強が必要ない仕事に就けばいい。
そんな仕事があるのか知らないが…。
他の社員が優秀で発言の余地がない
これに関しては正直どの仕事も起こりうることだが、Webマーケティングでは顕著に優秀さが現れることになる。
例えば、多角的な視点であったり、人生経験でしか導けない考え方であったり、個人の才能や経験が大きく結果に出てしまうことは多い。
私自身も優秀だとは思っていないし、上を見れば凄い人はいくらでもいるのを知っている。
そのような人が会社にいるとどうしても「自分なんかが発言していいのだろうか?」という思考になることがある。
ただ、世の中には万能な人はおらず、別の視点からの意見が正しいこともあるため、そういったバイアスを排除するためにも発言は必要。
そもそも、言わなければ何も始まらないのに勝手に決めつけて発言の機会を減らすのは愚の骨頂だ。
明確な理由がなくて否定する上司はいるが、それは上司の問題だ。優秀さはなんら関係のないことは押さえておこう。
時間に追われてほぼ事務みたいになっている
これは非常によくある話だが、Webマーケティングは意外と事務的な作業が多い。
例えば、データを集めたり、資料を作ったりと正直、マーケターがやらなくても他の人がやればいいんじゃないか?というケースだ。
しかし、これは自身でやる仕事と決めつけてしまっている場合がある。
簡単な話だが、最終的なゴールが一緒であれば、どんな手段を使ってもいい。
つまり、利益が一定以上出るのであれば外注してしまうというのは、当然だが選択肢のうちに入る。
AIを活用するでも、ツールを導入するでもコストと成果が伴う提案をするのは、まさにマーケターの仕事といっても過言ではない。
事務的な作業で自身がやるべきではないのであれば、それを短縮するために上司に短縮してコストと成果を明示すれば良いだけの話だ。
視野の狭さは同時に仕事の狭さになる。
残業が多くなって体調を崩してしまう
残業が多くなりがちなのは正直、Webマーケターあるあるだ。
しかし、これは本質をみれていない表れでもあることは自覚をした方がいい。
仕事が好きで好きで仕方がない人でも残業は少なくして、質を上げるべきであるというのが私の持論だ。
Webマーケターは、クリエイティブな側面を持つため、仕事だけに向き合っていれば良いわけではない。
色々な体験や経験もまたマーケティングのヒントになる。
自分の脳がクリエイティブな発想に向かうために、休息を取ることが重要だ。
ただ、自身の作業効率が悪いのか企業的な体質なのかはしっかりと見極め、他責と自責の2つの視点から解決を図っていくことをおすすめする。
Webマーケティングには最低限のビジネス感覚が必要だ。
Webマーケティングの未経験転職は高難易度
今回の記事は転職者を対象としているので予め話しておこうと思うが、Webマーケティングは未経験から転職するのはかなり難易度が高い。
当たり前だが、Webマーケティングを企業がする理由は自社のビジネスをスケールさせたくて始めるものだ。
スケールさせる理由の大部分はビジネスチャンスを感じていて、短期間で加速させてシェアを取りたいと考えているからであり、未経験者を採用するメリットがそもそも薄い。
未経験を取ろうと思ったら、ビジネスが安定してきて主要メンバーのサポート役が欲しいと考える段階というのが現実的となる。
サポート役もある程度知識がある人か、どんな仕事でもできそうな優秀な人でなければ基本的には取りたくない。
ここに1つチャンスがあるが、他の会社で実績を残していてWebマーケターとして活かせるものでなくては採用は難しい。
その段階を越えたら、優秀な新卒を採用して自社の色に染めて育てたいと考えるようになる。その後の展望で初めて未経験の転職採用となる。
どう考えても未経験者の転職は難しい。憧れだけで入れない理由はここにある。
未経験転職者を食い物にする悪徳企業の特長3選
ここまでは環境要因と個人要因の2つの側面から後悔について話をしてきたが、IT業界ならではの入った時点で後悔確定のブラック企業はいくつか存在する。
未経験転職を食い物にする悪徳企業の実態を3つ紹介していく。
Webマーケティングを教えるといって高額の授業料を取る
前述したように、Webマーケティングの転職の難易度はかなり高く、普通に未経験から転職しようと思ったらかなり苦戦する人が多い。
面接で落ちまくると人は自身の不甲斐なさを感じやすく、自分にこの仕事は無理なのかな?という感情になりやすい。
そんな人の落ち込んだ気持ちに付け入り、Webマーケターとして仕事をするならしっかりと勉強をしないといけないと語って、転職の面接ではなく授業料を取ろうとする悪徳企業が稀に存在する。
そもそも、若い世代で転職が上手くいかない理由は、企業の分析不足であったり、自身の見せ方だったりに問題があるためで、高額な授業料を受ける必要はない。
まあ、普通に頭が回る人はその場で拒否するが、情弱な人はその言うとおりにして無駄な情報商材にお金を払ってしまうこともある。
こういう企業は転職者を自社で請け負うつもりはなく、高額情報商材を売るのが目的なため、引っ掛かると後悔することになる。
研修という名の派遣サービスをさせて転職者を騙す
未経験からWebマーケティングが学べるといって実態は入ってきた人を「コールセンター」や「携帯販売店」に派遣させるような企業もある。
これはマーケティングだけではなく、ITエンジニアの転職でもよく見られる手法だ。
研修としてコールセンターの業務をしながら、Webマーケティングについて勉強会に参加して学習していく。成果が出せるようになったら、専門で業務を任せるよ。
なんて、最もらしい言葉をかけてくるが、Webマーケターとしてデビューすることはない。
コールセンター業務なんかを挟んでマーケターの研修になるのか、少し考えれば分かることだが、このような手法で情報弱者を釣っている企業もある。
私の知人の話だが、体裁上Discordを使ってそれっぽい授業をしているのをみせてもらったが、ネットで調べれば出てくるようなクソみたいな内容だった。
「頑張っているメンバーを紹介するから飲み会にきて」みたいな一見キラキラしたようなことをいってくるのも特徴の1つだ。
コンサルタントという名の営業をさせる
この手のタイプが一番多いように感じているが、コンサルタントという名の営業をさせる企業だ。
だだ、一概にコンサルタントの全てが悪いといっているわけではなく、Webマーケターとして雇っておいて新規の開拓がテレアポなんてさせている会社だ。
ぶっちゃけていうとただの営業で、ずっとテレアポをしていてもマーケターとして成長できるわけではない。
当たり前だが、「マーケター」と「営業」はそもそも性質が違う。
営業が取ってきたものを顧客に合わせてプランニングするなら分かるが、新規開拓でテレアポをマーケターにさせるのは論外だ。
転職エージェントの中には、未経験者には営業性質の高い仕事を押してくる奴がいるが、その時点で即担当を変えよう!
Webマーケターの成長は地味作業の先にある
結論にはなるが、Webマーケターとして仕事をしていることを私は後悔していない。
残念ながら、みんなが言うような後悔とはほど遠い人間であり、共感することもできない。
それは何も「Webマーケティングの仕事が私にとってめちゃくちゃ楽しい」からだ。
内容もかなり否定的に書いているのも、全てそんな程度で挫折するならやらなければいいのにと思っている節からでもある。
実際に、「しんどいな」「やめとけばよかったかな」なんて考えたこともあったが、それらの経験があったからこそ、成長を実感できる位置にいるのだと思っている。
地味な作業や細かい努力の先に成果があることを知っている1人の人間であるといっても過言ではない。
「Webマーケティングは成果が出るまでやり続けた者が強い」これは私以外のマーケターも同様のこというし、恐らく核心に近いと思っている。
地味な作業を続けて結果を出す覚悟はあなたにはあるのだろうか?Webマーケティングという仕事を選択する前に自分に問うてみて欲しい。
Webマーケターは適正が顕著に表れる職業だ!
上記の内容を踏まえてあえて言おう。Webマーケティングの仕事は適性が顕著に表れる職業だ。
端的にいえば、指示待ち人間はWebマーケターは無理である。
勉強したとおりにやっても、それはみんながやっていることであり、その先は発想力や差別化が必要だ。
そういった点において残念ながら、センスも必要な仕事であるというのは間違いない。
センスを磨くためには普段から物事の類似点を見つけたり、観察したりと一定以上の観察眼も必要となる。
総じていえば、「自ら動き、学び、創造する」というのがWebマーケターとしての最低限の資質だ。
誰かに何か指示をされないとできなかったり、マニュアルや資格のような形式ばったものにこだわっていては新しい施策は生まれない。
あなたは普段から観察して色々と思考を巡らせているだろうか?