【SEO初級】SEOとは?サイト運営の基礎から展望まで現役マーケターがわかりやすく解説
Webマーケティングの担当者が通るルートとして主要なものは2つある。
1つ目は「Web広告」、2つ目が「SEO」だ。
広告については割愛するとして、私も現役でSEO施策を行うコンテンツマーケターの1人である。
現代のおいてWebサイトを運用していない企業は、極めて希少で製品やサービスを持っていたら大半の場合、Webサイトを窓口としている。
その結果、Webマーケターにとって主要なジャンルとして、押さえておかなければならないのがSEOだ。
Webマーケティングの基本的な話はこちら⇒【マーケ初心者】が理解すべきWebマーケティングの基礎とは?
SEOとは検索エンジンの上位に表示させる技術
SEO(Search Engine Optimization)の略称のことである。読み方はエスイーオーだ。
Search Engineというのは「検索エンジン」のことで、GoogleやYahoo!、Bingなどのキーワードを検索すると最適なページを表示するWebサービスを指している。
Optimizationは言葉の通り最適化だ。
つまり、SEOは検索エンジンでキーワードを入力した際に、真っ先に表示されるようにする技術の総称で、日本語訳では「検索エンジン最適化」という意味になる。
巷では「SEO対策」と呼ばれて親しまれているが、言葉の意味としてはSEO対策は誤りである。
素人の認知ではSEO対策が主流だが、Webマーケターが言っていたら恥ずかしいので「SEO施策」というべきだ。
SEO施策をすることでユーザーが検索エンジンを使用した際に、真っ先に自身あるいはクライアントのサイト訪問を促すのが目的となる。
SEOを知らずにWebマーケターやりたいは論外なのでしっかりと押えておこう。
SEOで意識すべきはクローラとユーザー
検索エンジンで上位表示させるといっても、よくわからないので具体的な仕組みからかみ砕いて話していこう。
検索結果というのは、基本的に「検索エンジンへの親切さ」と「検索者への親切さ」の両軸で判断され、ランキングが決定づけられている。
※中身は検索エンジンの種類によって異なるが、2024年現在で全世界的にGoogleが約8割超のシェアを誇っているため、SEOの基準となる。(日本でのシェア率は約7割超)
Googleでは、いくつもの主要なシステムを複合的に審査してランキングが決定されている。参考:Google 検索ランキング システムのご紹介
検索エンジンへの親切さはクローラビリティの向上を指す
WebサイトというのはWeb上に無数にあり、検索エンジンでみれるWebサイトは、Web上に存在する約5%と言われている。
検索エンジンでみることができるWebサイトを「サーフェスウェブ」という。
検索エンジンは「クローラ」というロボットを使って、Webサイト上を回り、データの収集・データベース登録・分析・順位付けを行うことで、ユーザーへ届けるというサービスになる。
Googleのクローラの場合は、Google Search Console(Googleサーチコンソール)というツールを使って自サイトに訪れたクローラーの統計情報を見ることができる。
自身あるいはクライアントのサイトへ回ってくるクローラーに対して、わかりやすく内容提示したり、指示をしたり、サイト内を回りやすくしたりすることを「クローラビリティ」という。
検索エンジンのロボット向けの親切さがクローラビリティ!
検索者への親切さはユーザビリティの向上を指す
一方で、自身やクライアントのサイトを評価する軸として、ユーザーへの親切さも大切になる。
これは当たり前だが、検索エンジンというサービスがユーザーにとって有益でなくては使用者はどんどんと減ってしまう。
そのため、検索エンジンが最も重要視しているのが、実際にサイトに訪れたユーザーの満足度になる。
現在のGoogleの検索システムは昔みたいに機械的ではなく、AIによって高度に調整されており、テキスト情報はもちろん、サイト内の動画の内容、恐らく画像の内容も理解しているものと思われる。
これは推測になるが、現状のSEO施策の状況からユーザー行動における検索順位へ与える影響は非常に大きなウエイトを占めていると思われる。
Googleアナリティクスなどのツールを提供しているのは何よりの証拠だ。
言い換えると、バカみたいに検索エンジンを意識しすぎてWebサイトを運用しても、ユーザー行動が良くないと検索順位を下げられるということだ。
ユーザーが読みやすいのか、分かりやすいのか、役に立ったのかなどのユーザーが検索エンジンを使用した背景や状況、敷いては感情にフォーカスする必要がある。
ユーザーにとって有益で使いやすいサイトにすることを「ユーザビリティ」という。
検索エンジンの使用者向けの親切さがユーザビリティ!
SEOはユーザーファーストで考えるべき
SEOを考えるにあたって最も重要なことはユーザーファーストであることだ。
クローラビリティを意識したSEOは世の中多くで行われているが、あくまでクローラは検索エンジンを使用する仲介者の役割しか持たない。
本当に届けたい相手はサイトを訪れるユーザーであることを意識できていないのは致命的な欠陥である。
これはGoogleも公式で言っており、「Googleが掲げる10の真実」でも同様に述べられている。
SEO施策は検索エンジンを通じて、ユーザーを自社あるいはクライアントのサイトへの訪問を促すことだが、同時にCV(コンバージョン)も発生しなくては意味がない。
そのために必要なことを考えると優先すべきはユーザーを知って、ユーザーのためのサイト運営をすべきであることは明白だ。
こればかりは、いわゆる、アルゴリズムハック的な内容で解決するものではない。
言い換えるとSEOは手段であって、目的にはなり得ないのだ。
ユーザービリティとクローラビリティとの乖離は時代とともに技術が解決してくれるし、クローラファーストに寄り過ぎたものは歴史的にも駆逐されている。
実利的、技術的にも最も優先度を高く設定すべきなのがユーザーファーストであるということはここからもみえてくる。
だから、最も重要なのはユーザーファーストで考えるということなのだ。
SEOのテクニックばかりを語る業者は信用してはならない。
SEOはメリットにもデメリットにも成り得る
SEOについてメリット・デメリットを述べるのも変な話だが、SEOを意識しすぎて失敗している例というのは数多く存在する。
結論からいえば、競争率の低いジャンルで企業サイトが検索上位を取るのは難しい話しではなく、誇れるものでもなんでもない。
むしろ、簡単に取れてしまうため、作り込みが甘くなり検索エンジンしか意識していないサイトが多いから、どのWebサイトを見ても同じようなものしかないといった状況を招いている。
そんなものは正直、つまらないし、下らない。
つまり、SEOは検索エンジンを汚すだけになってしまうデメリットもあるわけだ。
SEOにおけるメリットは集客力の向上
SEOの最大のメリットは「集客力」を上げられることにある。
検索上位に表示されるということは、ユーザーの目に止まりやすくなるということだ。
通常、検索順位のクリック率(CTR)がSEOにおけるユーザーの集客状況になる。
クリック率は「CTR」と呼び、Click Through Rate の略称。
「CTR=クリック数/表示回数×100」で表される。
例えば、月間1,000回表示されていて38回クリック数されたのであれば、CTRは3.8%ということになる。
表示回数は検索結果の何ページ目にいるかで決まり、月間の検索ボリュームはキーワードプランナーで確認することができる。
検索上位に表示されることで、CTRが向上しサイトへの流入数が増える仕組みだ。
Googleの公式発表では、検索順位とCTRの関係は以下のようになっている。
広告/検索位置 | クリック率 |
---|---|
広告の掲載順位 1 | 2.1% |
広告の掲載順位 2 | 1.4% |
広告の掲載順位 3 | 1.3% |
広告の掲載順位 4 | 1.2% |
検索位置 1 | 39.8%* |
検索位置 2 | 18.7%** |
検索位置 3 | 10.2% |
検索位置 4 | 7.2% |
検索位置 5 | 5.1% |
検索位置 6 | 4.4% |
検索位置 7 | 3.0% |
検索位置 8 | 2.1% |
検索位置 9 | 1.9% |
検索位置 10 (存在する場合) | 1.6% |
個人的にはこの数字はクエリによって変動し、あまり正しいとは思えないため詳細は「2024年のランキング順位別のGoogleクリックスルー率(CTR)–First Page Sage」や「Google CTRについて知っていたことが(ほとんど)すべて有効でなくなった理由 – SISTRIX」を確認いただきたい。
個人的な感想値になるが、均すと一般的なビジネス領域で1位でだいだい20%前後、2位で10%前後、3位で5%前後ぐらいの感覚になる。
ちなみに私が運営している別サイトのニッチジャンルでは以下のようになっている。
このようにSEOを行い検索順位に表示することで、自社あるいはクライアントのサイトへの集客増加を図ることができる。
SEO施策を行うことで市場における競争力を高められる。
SEOにおけるデメリットは低品質コンテンツの増加
一方で、SEOにおけるデメリットは低品質コンテンツ増加だ。
もちろん、現在のSEOにおいて低品質コンテンツというのはそもそも検索の上位には上がってこないようになってきてはいる。
本記事で言いたい低品質コンテンツというのは、他社サイトを真似して何の独自性も感じられないサイトを低品質コンテンツと言っている。
「このサイトなんかいい!」とはならない、魅力のないサイトのことだ。
Webサイトというのは、それぞれ違いがあるから面白いものであるにも関わらず、猿真似の産物のようなサイトは後を絶たない。
ようは必要な「差別化」がなされていないサイトで、多くの場合WebライターやChatGPTを使って上位記事の真似をしたようなもので、テーマ性も主張もないようなものだ。
Webサイトをみていてこう感じたことはないだろうか?
「結局、何が言いたいの?」「何について話だったんだっけ?」
このようなサイトにはメッセージ性もなく、テーマ性にも欠け、ただ情報が羅列されただけのものが多い。
そのサイトでしか得られない重要な価値を失っているサイトは、作るだけ無駄である。
SEO対策、SEO対策と下らないテクニックに走って、重要なものを見失ったWebサイトは社会的に意味がないのだ。
SEOというのは時として、ごみを量産するだけの結果となるというのが現在のSEOにおけるデメリットである。
こういったゴミサイトはやがて駆逐されるだろうが、現在の大きな弊害となってしまっている。
SEO施策の種類は3つ
ここからは少しテクニック的な話を概要的にしていくが、根本重要に考えなければならないのここまでの話であるというのは肝に銘じておいて欲しい。
GoogleのWebサイト評価についてはこちら⇒【Webマーケ初級】Google検索品質評価ガイドラインとは?現役コンテンツマーケターがわかりやすく解説
SEO施策は大別すると以下の3つの施策に分かれる。
- 外部施策
- 内部施策
- コンテンツ施策
外部施策(被リンク獲得のための施策)
外部施策というのは「被リンク獲得」を目指して行われる施策のことだ。
被リンクというのは、他のサイトやSNSなどからサイトを参考・参照・引用され、記事内に紹介されることをいう。
被リンクがなぜ重要なのかは、Googleは学術文献の手法を参考にしているからだ。
わかりやすくいえば、生物の進化の話を語る際に「ダーウィンの進化論」の話を持ってきて納得感を促すようなものだ。
これは学問の世界では一般的で、物事を証明する際に既に学術的に認められているものを利用して発展させてきた背景に由来する。
もっと単純にいえば、みんなが良いよね!と言っているものや科学的根拠のあるデータは信用に足るサイトであるということができるという考え方だ。
これをGoogleは「Web上の民主主義」としている。
引用される内容を発信されるためには、「一次情報」が必要になる。
一次情報というのは、簡単にいえばアンケート調査の結果であったり、統計データなどが挙げられる。
一次情報を多く持っていると他のサイトが物事を語るのに利用され、Web上のルールとして参考文献扱いで、好意的に被リンクされる。これを「サイテーション」という。
外部施策は、一次情報を獲得するために調査会社に依頼したり、独自でアンケートを実施したり、外部メディアなどで発信活動をすることになる。
外部施策の多くは、他社に「被リンクしてください」声をかけてリンクし合うようなことが行われているが、これはあくまで自己満足でしかない。
外部施策として語るもおこがましい状況である。実際にSEO評価に影響があるもの非常に由々しき事態だ。
本来はこんなことをしなくても、みんなに役に立つ情報を発信していれば自然とリンクは集まるもので、重要なのはサイテーションを受けることだ。
内部施策(クローラビリティ向上のための施策)
内部施策というのは「テクニカルSEO」と呼ばれる領域の施策である。
Webサイトが検索エンジンに素早く登録(インデックス)され、正確にページの内容を検索システムに認知させ、ページの利便性を高めるためのテクニックの総称だ。
主に以下の3つの施策が該当する。
- クロールの最適化(クローラビリティ促進)
- インデックス最適化
- ページエクスペリエンスの改善
クロールの最適化(クローラビリティ向上)
Webサイトを訪れたクローラがサイト内部の構造を理解して、正しくサイト内を行き来できるようにするのがクロールの最適化(クローラビリティ向上)だ。
具体的には以下のようなものがクローラビリティ向上に寄与する。
- クロールリクエスト
- XMLサイトマップの作成と登録
- パンくずリストの設置
- robots.txtの記載
- noindexタグの設置
上記のようなものが挙げられる。
ここでは細かい内容は割愛するが、基本的にサイトの状況をクローラーにわかりやすく伝えるために必要なコードの記載や設定を行うことだ。
インデックス最適化
インデックスはクローラーが持ち帰ったデータを検索システムのデータベースに登録することを指す。
インデックス登録をこちらの意図通りに行ってもらうためにインデックス最適化が必要になるというわけだ。
具体的には以下のようなものがインデックス最適化に寄与する。
- ページタイトルの最適化
- 見出しタグの最適化
- メタディスクリプション(meta description)の設定
- 内部リンクの構築の構築
- W3Cのガイドラインに準拠したコーディング
- canonicalタグによるURL正規化
- 構造化データのマークアップ
基本的にテキストデータに則って、検索システムは構造を理解している。
上記は、サイトの内容が何を指しているかであったり、どんなサイトなのかを示したり、類似したページの序列を決めたりするのに役立つ。
現状、独自にGoogleの検索システムが判断して最適化を行ってくれる傾向にあるが、今でも重要なのには変わりない。
ページエクスペリエンスの改善
ページエクスペリエンスというのは、Webサイトが実際にユーザーの手元に表示された時の表示速度や使いやすさ、安全性などの項目を指す。
めちゃくちゃ簡単にいえば、不満なく使いやすいことが求められるというわけだ。
具体的には以下のようなものが挙げられる。
- Core Web Vitals(コアウェブバイタル)の改善(ページスピード)
- モバイルフレンドリーとUIの最適化(アクセシビリティ)
- SSL化(セキュリティの安全性)
ユーザーの使い勝手というのは、直接的な検索順位に関係があることは少ないが、あまりにも悪いとユーザーがページを離脱してしまう。
結果として良くない行動ログが貯まると検索順位は落とされることになるため、どちらかと赤点にならないための施策に近い。
ページエクスピリエンスの参考サイト:ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について(Googleセントラルブログ)
コンテンツ施策(キーワード獲得のための施策)
コンテンツ施策は名前の通り、記事コンテンツを作成してキーワード獲得を行い、認知を高めるための手法だ。
別の名称としてコンテンツSEOと言われ、現在の主流のSEO施策となる。
検索者の意図(検索意図)に対して明確な回答を記事として作成することで、検索順位の獲得を行うことで集客を行う。
コンテンツ施策で重要になるポイントはいくつもあるが、大まかな区分でいえば以下のようなものが重要だ。
- 検索意図に対して明確な回答
- E-E-A-Tを意識した記事の作成
- 検索キーワードとキーワード最適化
- 記事同士の関連性の明確化
- ターゲットユーザーの明確化
一昔前ではキーワードをひたすら詰め込むような記事が流行ったが、「ワードサラダ」と呼ばれ低品質コンテンツの代表となっており、ユーザーに必要なだけ入れれば良い。
Googleが規定する高品質なコンテンツについては、Google品質評価ガイドラインというもので提示されており、Googleに雇われた評価者によって評価され、検索システムへフィードバックされる。
Google品質評価ガイドラインは定期的に見直しが行われ、Googleセントラルブログにて更新情報が公開されている。
SEOの中ではコンテンツ施策は「キングオブコンテンツ」なんて呼ばれて、最も効果的となっているため現在ではSEO=コンテンツSEOを指すことが多い。
コンテンツ施策で最も重要なのはユーザーファーストの良質なWebページを作成することであることを忘れてはならない。それが最も効果が出る方法だ。
SEOとしてやるだけ無駄な施策3選
SEOの概要と施策の種類について述べてきたが、世の中の時代錯誤なSEOをガチで推している無駄な施策というのは数多く存在する。
検索システムは、こういった人が思っているより進歩しており、過去の栄光をかざして無駄なことをさせているケースが多々あるので、代表格の3つを紹介する。
低品質コンテンツの量産
よくブログでお金を稼ごうみたいなインフルエンサーの中には、「毎日1記事書け」みたいな教えがあるが、それはやるだけ無駄だ。
Webサイトに必要なのはコンテンツの量ではなく、高品質なコンテンツ作りである。
言ってしまえば、ゴミが集まってもゴミであるということだ。
現在は、低品質コンテンツはむしろ削除した方がSEOの評価としては高くなるぐらい意味のないのものになっている。
低品質コンテンツを量産しようと努力するより、1記事の質を上げて価値を高めることを重要視することが大切である。
低品質コンテンツを量産しまくるサイトは一時的に上がっても、短期的な結果で長続きはしない。
キーワードの詰め込み記事の作成
これもまたよく言われているが、キーワードは何ワード入れて、必要なキーワードは全て入れなくてはいけないというものだ。
現在のAIの進歩を見れば分かるが、キーワードを詰め込まなくても検索システムは記事に何が書かれているか把握できている。
つまり、無駄にキーワードを詰め込んでも読みにくくなって意味がないのだ。
最近聞いてびっくりしたのが、検索システムはバカだからキーワードを詰め込まないと理解できないという話だ。
技術の発展は凄まじく、そういった他の側面からもみれない人達が未だに信じている古い迷信となっている。
GoogleではBERTと呼ばれる自然言語処理がワードではなく、文脈を理解できると明言しているほどだ。
品質評価者がそういう記事を落とすように検索システムにフィードバックするため、キーワードを詰め込んでも無駄である。
被リンクの大量設置
よくあるのが自作自演の被リンクの設置もまた意味がない。
これも検索システムの向上で関連性のないサイトに被リンクを設置しても、評価されないように調整されている。
別サイトをいくつも立ち上げて、それらを紐づけてリンクを設置しても意味はない。
似たようなサイトをいくつも立ち上げて、リンクをするぐらいなら1つのサイトに注力した方が結果は出やすい。
さらにこのような「ブラックハット」な手法はスパム判定を受けやすく、むしろ危険な行為である。
実際に、リンクスパムという検索システムがこれを認識しているとGoogleが公表しているぐらいだ。
SEOにおける当サイトの将来展望
SEOにおける将来的な展望について少し予想して話しておこう。
結論からいうと、将来的に以下の3つのことが起こると予想している。※あくまで個人的見解の話であるということは念頭に。
- 従来のシステマティックなSEOオペレーションの駆逐
- 独自的な魅力のあるサイトの再評価
- 検索システムの再構築とパーソナライズ化
良くも悪くも生成AIが台頭したことによって実現の可能性がぐっと高まった。
従来のシステマティックなSEOオペレーションの駆逐
現在、SEOというのはある程度体系化されてきている。
そのため、組織的にオペレーションするための仕組みはフォーマットやテンプレート化されてきているというのが現状だ。
具体的には、キーワードマップの作成⇒記事構成の作成⇒Webライターがライティング⇒装飾・校正⇒アップロードという流れでほとんど組まれている。
冒頭でも述べているが、こうした組織的なシステマティックなオペレーションによって世の中の検索結果はどれも似たり寄ったりな状況になってしまった。
上位の記事を真似してSEOで挙げるだけというなんの工夫もないコンテンツの横行は「多様化」が推進されている現代にはかなり違和感を感じざるを得ない。
検索結果も恐らく、今後多様化の時代がやってくるというのが私が思う自然な流れてある。
結果としてもっと属人化し、様々な意見を検索順位として並べるのではないだろうか?
独自的な魅力のあるサイトの再評価
そして同時に起こるのが、独自的な魅力のあるサイトの再評価である。
現にGoogleはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の4つの軸を元に記事品質を評価するように発表している。
あまりにも偏った思想に寄ることはないだろうが、そのサイトしか発信できないある種の独特な魅力を再評価するようになるのではないだろうか。
Z世代がいうところの「推し」の状態になるサイトが評価されるというわけだ。加えて、世の中では「ライフスタンス」を重要視する傾向が見て取れるようになってきた。
※ライフスタンスとは生きていく上で価値観が重要であるという考え方のこと。
「私はこういう価値観が好きだからこのサイトを選んでいる」というふうに変わっていくというのが第2の予想だ。
検索システムの再構築とパーソナライズ化
仮に、このような価値観の変化に付随して将来的に起こるのが、検索システムの再構築とパーソナライズ化だ。
検索エンジンの本来の使い方は「持ち歩ける辞書」という役割が大きかったが、これが「持ち歩ける自身の人生の教本」に進化する必要が出てくる。
AI技術の発達がこの可能性を押し上げている。SGE(Search Generative Engine)しかり、Microsoft Copilotしかりだ。
既にAIが検索エンジンに組み込まれていることと、膨大な検索データから特定個人の趣味趣向まで解析できる状況にある今、近い将来検索システムの再構築が行われてもおかしくはない。
その結果、多くの人にとっての正確性よりもその人にとっての欲しい回答が得られるようになるというのが検索システムの再構築とパーソナライズ化ということになる。
SEOで重要なのは現在動向から将来を予想して手を打つことであり、まさしくマーケティングの領域である。
SEOは「ユーザーに必要なものを必要なだけ」
最後にSEOの根本的な話に戻るが、SEOにとって最も重要なのは、「ユーザーに必要なものを必要なだけ」という考え方が重要となる。
SEO施策もすべてやれば良いというわけではない。
むしろ、そのサイトがユーザーにとって必要なものをやっていけば自ずと満足させることができる。
SEOの話ではなく、Webサイトを制作する根本的な話に近い部分になるかも知れないが、どんなターゲットにどんな情報を届けたいのか、サイトのコンセプトはなんなのか?を考えれば必要なSEO施策がみえてくる。
これが理解できていないと、無駄にキーワードを獲得しにいって結果に繋がらないということが起こるし、ユーザーが商品やサービスを見にきたのにサービスページではなく記事ページを上位表示されているなんてことが起こる。
再度いうが、SEOは検索上位に表示する手法であって、目的ではないのだ。
検索意図をしっかりと理解して、何のページを上位にすることがユーザーにとって最適解なのかも同時に考えなければならない。
すべて顧客起点で考え、SEOという手法を取ればここで間違えることはないだろう。