【実体験】Webマーケティングはしんどい?やりがいと辛さを主観と客観で徹底解剖
Webマーケティングがしんどいと感じている方は少なからずいる。
かくいう私もWebマーケティングがしんどさを知る者の1人だ。
ただ、正直面白いと感じることの方が多く、しんどなんて思いながらも色々と試行錯誤していたりして「とても矛盾した生き物だな~」というのを感じている。
今回はそんなWebマーケティングがしんどいと思っている方を対象に、辛さとやりがいについて言及していこうと思う。
Webマーケティングの基本的な話はこちら⇒【マーケ初心者】が理解すべきWebマーケティングの基礎とは?
圧倒的主観で選ぶWebマーケティングがしんどいと感じた瞬間5選
Webマーケティングの仕事内容が分からない方は事前にこちらをチェック⇒【マーケ初心者】へ贈るWebマーケティングの仕事内容「WebサイトのSEOを例に解説!」
私は普段オウンドメディアを中心とした「コンテンツマーケティング」というジャンルのマーケティング施策を行っている。かつてはSEOのコンサルタントも行っていたのでSEOの知見と共にユーザーに役立つコンテンツを提供するのが仕事だ。
いきなり、本題に入るが私がWebマーケティングがしんどいと感じた瞬間は5つある。
それは以下の5つのタイミングだ。
- いきなり方針が180度変更され、準備が無駄になる瞬間
- 後輩の指導をしていてもなかなか上達しないと感じた瞬間
- 納期間近でもライターが納品せずに〆切前に巻き取る瞬間
- 知識がある人がいなくてマーケの話で盛り上がれない瞬間
- 毎回同じ作業でスキルが磨かれていないと感じる瞬間
Webマーケティングをやっている人ならわりと実感したことがある内容ではないだろうか?
いきなり方針が180度変更され、準備が無駄になる瞬間
上司が方針を変えることはよくあることだが、全く違う方向性に進む時はかなりショックがでかい。
例えば、経営者が直接施策を聞いていたりするときなんかはかなり頻繁に起こる傾向が高い。
経営者が直接のクライアントの場合は話が進むのは早い反面、ちょっと知識を入れてこっちをやりたいと思考が切り替わってしまうと、やっぱ別の方法でなんてことが頻繁に起こる。
施策をする際には、分析するための検証フローや実行する体制の準備に最も時間がかかることが多い。
この準備ができてさあ、一気に進めて行こうかとなるのだが、経営者はせっかちな性格の人が多いため、その時間で切り替わってしまうことがある。
ビジネス観点からみれば切り替えの早さは重要だと私も思っているが、まだやってもいないのに…。なんてことが起こるとやはりしんどいものだ。
後輩の指導をしていてもなかなか上達しないと感じた瞬間
Webマーケティングはどれだけ勉強をしているのか?というのが如実に出る。
裏を返せば、しっかりと勉強しているかどうかで成長の度合いが変わってしまう。
調べて自分で何かをやろうとしているのか、そうでないのかというのが教えていると顕著に現れてしまうのだ。
作業自体は回数をこなせば早くなったりはするが「ユーザーにとって役立つものか」という視点でみたらほとんど変わっていないことが多い。
「あ~。違う。それだとユーザーは納得感を得られない。」や「ユーザーはそんなことを求めてないよ~。」なんてことは頻繫に起こる。
同じ方向を見られないというのは、施策を打つうえでなかなかに苦労する部分だ。
「俺の教え方が悪いのかな?」「この子はどうやって育てたらいいんだ?」「そもそもモチベからこっちがコントロールしないといかんの?」なんて、悩む時間が馬鹿馬鹿しいし、しんどい時間の1つである。
納期間近でもライターが納品せずに〆切前に巻き取る瞬間
結構、よくあるのがWebライターが〆切間近になっても納品してこないということだ。
一時期、インフルエンサーが副業でWebライティングは稼げるなんて言いまくったせいで、質の低いWebライターが増えたのも原因の1つにある。
Webライターに対して言いたいことは山ほどあるが、特にやめてくれと思うのもをいくつかピックアップした。
- Webライターの基本的なルールぐらいは本にあるから勉強してくれ
- 未経験で始めるのは良いが、仕事なのでプロ意識は持ってくれ
- 副業なのは分かるがビジネスだからちゃんと納品してくれ
基本的にお金を貰っていることと契約をしている以上、守るようにはして欲しいというのが切な願いだ。
上手じゃなくて良いが、せめて「PREP法」や「SDS法」など文章の型は頭に入れて数字は半角で書くなど基本的なことは押さえて欲しい。
仕事が詰まっているときに、納品が1本遅れると私の半日~1日が潰れることになる。
世の中の人に失望することもあって、これもつらいと感じる瞬間だ。
知識がある人がいなくてマーケの話で盛り上がれない瞬間
世の中のWebマーケターの多くは仕事だからやっている感が強く、なかなか盛り上がれないのも個人的な理由だが「しんどいな~」と思う瞬間だ。
仕事に追われているのは分かるが、「もっと楽しんでやればいいのに?」というのが私の正直な感想としてある。
よく考えて欲しいが、楽しんで工夫しながら作業をするのと「しんどい~」と怖い顔をしてやっている人。あなたはどっちが側にいた方がいいだろうか?
正直、企画職に近い部分があるので生みの苦しみを感じる時はあるが、周囲やユーザーが喜んでくれる姿を想像するとワクワクせずにはいられない。
こればかりは向き不向きがあるのかもしれないが、一緒に仕事で盛り上がれるのは楽しい瞬間だと思う反面、分かち合える仲間がいない時は同時にしんどさが伝播してくる。
毎回同じ作業でスキルが磨かれていないと感じる瞬間
Webマーケティングをしていると、どうしても起こるのが得意分野特化で仕事を依頼されることだ。
自分はコンテンツマーケティングを得意ジャンルとしているが、実際のところ広告を打ったり、動画マーケティングをやってみたかったりするというのが本音だ。
たしかに専門性があるに越したことはないが、私は飽き性なところがある。
実際に、上手くいくかどうかは分からないが、上手くいかせるまでやり続けるぐらいの気概はあるつもりだ。
そんな性格も相まって毎回同じ作業だとやはりスキルが磨かれてないような感覚におちいることがある。
あくまで個人的な感覚だが、他のことをやった方が自分は新たな発見をして、得意分野が上達するようなことはよくある。
そういった理由から同じことばかりやっていると「スキルが身に付かない~」なんて感じてしんどいと感じる瞬間となっているのだ。
他人が介在するとちょっと大変さを感じるからなるべくコントロール下に置きたかったりする。
巷に転がるWebマーケティングがしんどいと感じる理由7選
ここまでは私がWebマーケティングがしんどいと感じる瞬間を話してきた。
私は趣味レベルでWebマーケティングが面白いと思っているので、ちょっと一般的な人と感覚が違うと思うので一般的にいわれるものをピックアップした。
- 結果がなかなかでなくて詰められてしんどい
- 作業が地味で細かくてしんどい
- 納期に追われて毎月があっという間に過ぎてしんどい
- 新しい情報についていけなくてしんどい
- クライアントと社内の板挟みでしんどい
- 仕事が終わらずに残業がしんどい
- 検証や分析に答えがなくてしんどい
これらの要素がWebマーケティング職の後悔に繋がるケースがあるのでこの記事も合わせて読んでおいてもらえれば幸いだ。⇒【マーケ初心者】Webマーケティングの転職で後悔する企業と失敗例|成長と作業の現実を解説!
結果がなかなかでなくて詰められてしんどい
結果がでないというケースは多々あると思う。私自身も結果がでなくて悩んだときはあった。
特にコンサルタントという職業は、実質営業であり数字を求められる。
コンサルタントの場合は、基本的に数字が出ないと切られるだけなので、結果がでないというのが施策側に向けられることは少ない。
ここでいう結果というのは、売上についてのことが大半。
この時に上司が詰めてくるのは、確かにしんどいというのは営業時代に私も体験した。
ただ、ビジネス上数字を追うのは当然のことであると理解できたタイミングでこのことは解消されていったというのが私の経験だ。
マーケ施策で数字が出ないのは難問を解くみたいで面白いと感じることが多いので上司は正直あまり気にしなくなる。
作業が地味で細かくてしんどい
作業が細かい問題はよくWebマーケティングでは挙げられる。
ここに関して「同感しかねる」というのが私の意見だ。
事務も農業も料理ですらも区分は違えど、細かい作業が必要だ。事務はExcelの細かいマス目をにらめっこするし、農業は種をまいたり、土を耕したり細かい作業がいっぱい。料理もこだわれば、塩の量や素材の目利きが必要となる。
なんでも上達するためには細かい作業は必須というわけだ。
このような事象をみてもまだ、細かい作業がしんどいといえるのだろうか?
単純に作業の細かさの区分が好きでなかったり、理想と現実の期待値の差だったり、あるいはその人が単にずぼらなだけであるというのが見て取れる。
細かい作業がしんどいというのは、かなり趣味趣向の話に近いと私は睨んでいる。
細かい作業が嫌だと言い出したらやれる仕事がないのでは?と私は思ってしまう。
納期に追われて毎月があっという間に過ぎてしんどい
納期に追われて仕事がしんどいというのは私も共感はできる。
ただ、工夫次第でなんとでもなりそうな気もするというのは否定ができない。
私が挙げたWebライターが納品して来なくて連鎖的に発生するものにしんどさはあるが、「仕事なんて追われてる方がある意味で充実している」ともいえなくもない。
業務を効率化させようと考えていない人に多い傾向があると私の感覚では思っている。
とはいえ、クライアントワークの場合、自身が持っている案件が多くなればなるほど、自分の首を絞めるうえに、給料も大して変わらないことも多いので分からなくもない。
どっちつかずな意見にはなるが、視点や要因は変える価値はあるのではないだろうか。
自己要因なのか他者要因なのか、環境要因なのかはしっかりと精査してからしんどいと結論付けても遅くはないだろうというのが私の意見となる。
環境要因なら転職すれば?ぐらいのものだと思う。
新しい情報についていけなくてしんどい
新しい情報についていけなくてしんどいというのは、正直IT業界が向いていないんじゃないか?と私は思う。
IT業界なんて最新の情報こそが最も重要なので、Webマーケティングでそれを求められるのは当然のことだ。
情報収集ができていないのであれば、以下のものをチェックして欲しい。
これらをやっていない場合は、完全に習慣化できていないだけだと私は思う。
朝の通勤時間に音楽を聴きながらでも記事メディアをみればいいし、YouTubeでラジオ感覚で聞くだけでも情報の感度は全然違う。
どう考えても情報リテラシーが低い人はWebマーケティングに向いていない。
クライアントと社内の板挟みでしんどい
現状のWebマーケターの大半は企業のマーケティング施策にアドバイスをするクライアントワークが多いことからよくある悩みとなっている。
会社側から売上を上げろといわれてクライアントワークから要望をいわれるため、叶えたい思いと案件に時間を使うなと上司に言われて叶えられない葛藤にに駆られると私の同僚は言っていた。
特に性格的に世話人の人に多いと思われる。
実際のところ、クライアントからの要望は直接売上に繋がらないことが多いため、社内では無駄な工数をかけるなという状況は多々ある。
私の実体験だが、人的リソースと外注費を考えると契約を結んでいるだけで普通に赤字を垂れ流している案件があり、私の場合はこれを切ることを上司に提言したが、同僚は気付いてすらいないということがあった。
これは基本的なビジネス感覚が必要で、この作業にどれだけの時間をかけると自分の人件費や外注費で利益があまりでないことを理解していない人に多い。
残念ながら、Webマーケティングというのはビジネスであり、気持ちだけでなんとかなる世界ではないことに気付いていないことから発生している。
これが嫌なら自分でアフィリエイトとかをやればいいのではないだろうか?というのが私の意見だ。
仕事が終わらずに残業がしんどい
これはWebマーケティングあるあるといっても差し支えないレベルでよくある話だ。
Webマーケティングは、実際のところゴールがないといっても過言ではない。
つまり、やろうと思えばどこまでもこだわってやることができる。
特に数字が出ていない時や軌道に乗っていない時は早く結果を出すことが重要になり、残業は多くなる傾向がある。
その一方で、仕事と割り切って7割ぐらいのできでOK!として帰るような人もいるというのが実態だ。
周囲の温度感や自身の没頭具合でいくらでも調整はできるのだが、作業自体の工数はかなりかかってしまう。
残業が物凄い人の特長として挙げられるのが以下の3つだ。
まあ、普通に考えれば分かることだが、雑過ぎれば結果はでないし、こだわり過ぎると無駄が増えることにも繋がりかねないということだ。
ある程度の要領の良さは持ち合わせていないと残業が多くなっていく。
検証や分析に答えがなくてしんどい
検証や分析は正直、「しんどい」か「楽しい」か分かれる好みの領域になる。
私はこれをやっているときは何か新しい発見はないか?と宝さがしのような感覚だが、楽しくなくしんどいと思う人が一定数いるようだ。
ただ、この点に関して社内にデータアナリストがいると分業化されることもあるため、100%できる必要があるかといわれると微妙なラインになる。
個人的にはWebマーケティングをやるならデータアナリスト程の分析能力はあるに越したことはないと思うが、ある程度自身で分析する程度の能力は最低限身につけておいて欲しいというのが本音だ。
結構よくありがちなのが、Webマーケティングといって施策はやるもののデータは全然集めてないみたいなケースは地味に大変な案件だと思っている。
検証や分析をしんどいと思うならWebマーケティングを選択しなくてもいいのでは?とは思ってしまう。
何を辛い、しんどいと思うかは正直その人の感性によるのでは?というのが私の感覚だ。
なんとなくなら無理にWebマーケティングを選ぶ必要はない
Webマーケティングのしんどさや辛さについて紹介してきたが、無理にWebマーケティング職を志望する必要はないというのが私の主張だ。
その理由として、Web問わずマーケティングの知識というのは仕事に活かすことができるからだ。
例えば、マーケティングでよく言われるのは顧客理解であり、顧客がどのように思考してお問い合わせをしたのか把握できれば営業のトークで活かすことができる。
他にも製品を開発する時にも顧客のニーズが何か考えるのは基本だ。
このようにマーケティングの思考はどのビジネスにも共通して必要で、別に専業の仕事とする必要はない。
事実、Webサイトの制作なんかは制作会社はほとんど役に立たず、社内で要件を固めていかに外注先を動かすかで成否が決まっている。
言ってしまえば、クライアント企業の持ち合わせないノウハウや視点で新たな顧客を創造しているに過ぎない。
つまり、わざわざWebマーケターという職業に就かずともマーケティングはできる。しんどいと思うなら別の職業で考え方を取り入れてやればいいだけという話だ。
補足していえば、Webマーケティング職は別に高い給料をもらえるわけでも、社内の地位が特別高いわけでもない。
むしろ、結果は見えにくく、判断基準も曖昧で、評価しにくい職業ともいえる。
辛い、しんどいが先行するならあえて選ぶべき職業ではない。
横文字に踊らされてかっこよく見えるが、事実は泥臭く地味で評価されにくいのが実態だ。
圧倒的主観で選ぶWebマーケティングが楽しいと思うやりがいを感じる瞬間10選
「そんなこと言いながらお前はやっているんだろ?」というツッコミを解消するために、私の主観で楽しいと思うやりがいを感じる瞬間10選を厳選してきた。
結論からいうが、辛い・しんどい以上に私はこの仕事に楽しさを感じている。
- 1つの目的に対して複数のルートが思いつく瞬間
- 仮説に対して結果が追従する瞬間
- 0から形になっていくまでのプロセス
- クライアントから信頼されて相談を受けるとき
- まさに狙った顧客という層からお問い合わせがあるとき
- 目標に対してチームが一丸になって動いているとき
- 新しい施策を試して検証・分析しているとき
- 施策のアイディアがふと降りてくるとき
- 課題に対して改善策が見いだせた瞬間
- 新しい情報から今までのピースが繋がる瞬間
逆にいえば、しんどいと感じるものを除いたものが楽しいと思っているぐらいな感じだ。
私は個人でもこのサイトのほかに別のブログを運営しているため、ユーザーからの応援メッセージがくることも面白さの1つとなっている。
Webマーケティングの仕組みややり方を知っていれば、個人の副業も行えるという側面もまた魅力的な部分となる。
会社ではチームとして数字やアイディアを実行していく楽しさ、個人では副業や趣味として2重に楽しめるというのが私にとってのやりがいだ。
Webマーケティングは向き不向きが顕著に現れる
辛さやしんどさから楽しさややりがいまで語ってきたが、向き不向きがハッキリと出てしまう仕事であると思っている。
Webマーケティングは無理に職業として選択する必要は逆にいえばない。
簡単に向いている人と向いていない人ををまとめておく。
Webマーケティングの仕事が向いている人
Webマーケティングが向いている人は探求心が強く、試行錯誤ができる人だ。
基本的には「仮説・実験・検証・改善がセット」でついてくる。
そのため、こうやれば上手くいくのでは?というアイディアを出すところからはじまり、どのようにデータを取っていくか、データをどのように読み解いていくかまでは絶対的に必要だ。
そういう意味でいえば、かなり研究職に近いものがある。
これは余談だが、私はもともと生物学者志望で生体の行動パターンや生息域、繁殖方法などに興味があった。何を好むのかなどは完全に様々なデータから推測で始まり、仮説を立証するためにはサンプルデータが必要になる。
研究でやっていたこととWebマーケティングでやっていることはさほど違いはないというのが私の所感だ。
以上の理由からWebマーケティングに向いている人は探求心がある人だと私は結論付けている。
Webマーケティングの仕事が向いていない人
Webマーケティングに向いていない人は、メタ認知能力が低い人だ。
「メタ認知能力」というのは簡単にいえば、自分自身の行動や思考を第三者の目線で観察する能力のことを指す。
イメージ的には自分という人格のほかに、その行動を監視するもう一人の自分がいるというような感覚に近い。
例えば、自身が商品を購入しようとした時に何に惹かれて、何を考え、どのように行動して、結果購買に至ったのかを1人で分析するということだ。
Webマーケティングにおいて自分の行動をモニタリングするというのは非常に有効な手段となる。
これだけでサンプルデータを1つ集めることにもなるからだ。
残念ながら、人は必ず思い込みや偏見というのが入ってしまう。そのときに、これは思い込みなんじゃないか?と気がつけるかどうかもこのメタ認知能力にかかっている。
主観で物事を語るのは必要だが、ユーザーありきで考えられない人には向いていないということだ。